「世紀の美少年」と呼ばれた男の今。裏方転身の真相と内田有紀との絆
彼のキャリアを語る上で避けて通れないのが、岩井俊二監督の手掛けた伝説的映画『Love Letter』だ。雪の小樽を舞台に描かれた儚く美しい物語の中で、彼が演じた「藤井樹」の立ち姿は、観客の心に永遠の残像を刻み込んだ。図書室の白いカーテンが風になびく中、静かに本を読む少年の横顔。あの数分間の映像美だけで、アジア全域の恋愛映画の金字塔となった。
特に中国や台湾、韓国におけるフィーバーぶりは凄まじかった。「柏原崇」の名は、国境を越えて初恋の代名詞となり、今なお現地の映画ファンから熱狂的なリスペクトを受け続けている。過剰な演出を削ぎ落としたナチュラルな佇まいが、岩井美学と完璧にシンクロした瞬間だった。