マッサン竹鶴政孝の真実|妻リタと挑んだウイスキー誕生の全軌跡
スコットランドのキャンベルタウンで運命的に巡り合い、竹鶴政孝と生涯を共にすることを誓った竹鶴リタ。異国の地へ嫁ぎ、日本の文化や風習を貪欲に吸収した彼女の姿は、いまなお多くの人々の心を打つ。しかし、太平洋戦争の足音が忍び寄るにつれ、彼女を取り巻く環境は過酷を極めた。
敵国人という偏見の目に晒され、特高警察の監視下で暮らす日々。近隣住民からスパイ容疑をかけられ、自宅の屋根に石を投げつけられたり、愛用していた無線機やピアノを没収されたりする屈辱を味わった。それでもリタは決して日本を恨まず、政孝の夢を信じ抜いた。朝には味噌汁を作り、夜にはぬか床を手入れする。そのひたむきな覚悟こそが、孤独に押しつぶされそうだった政孝を支え続けた真の力だった。