なぜ青く輝くのか?摩周湖の伏流水が生む奇跡の絶景と隠された謎
周囲わずか220メートルほどの池が、なぜこれほどまでに鮮やかな青を呈するのか。その最大の秘密は、湧き出る水そのものにある。自生する森の地盤をとおして、1日に約1万2000トンもの水がコンコンと湧き出ているが、この源流こそが「霧の摩周湖」として知られる摩周湖の伏流水だ。
摩周湖には注ぎ込む川も流れ出す川もない。湖面の水位が一定に保たれているのは、湖底や周囲の火山性地層から水がゆっくりと滲み出し、地下水となって周辺へと流出しているからに他ならない。斜面を浸透し、気の遠くなるような時間をかけてろ過された水は、不純物が極限まで取り除かれた極めて高い透明度を誇る。
太陽光がこの純度の高い水に入射すると、波長の長い赤い光は水分子に吸収され、波長の短い青い光だけが散乱して私たちの目に届く。さらに、細かな鉱物微粒子や光の入射角、水底の砂の質が複雑に絡み合い、他では決して見られない幻想的なコバルトブルーを作り出しているのだ。