ピンク・レディーのケイ、奇跡の現在地と「すずめ」に宿る魂の真実
現在、増田惠子は円熟味を帯びたシンガーとして、極めて精力的な活動を展開している。年齢を重ねるごとに艶を増す低音の響き、一語一語に情景を宿す繊細なフレージング。アコースティック編成のプレミアムライブからソロコンサートまで、彼女がマイクを握る空間には、かつてのスタジアムとは異なる濃密な空気が漂う。
往年のファンのみならず、現代の若いリスナーまでもが彼女のステージに足を運ぶ理由は明白だ。消費されるポップアイコンから、人生の機微を歌い上げる本物のボーカリストへの脱皮。70代を迎えてなお衰えぬプロフェッショナリズムと、飾らない素顔のトークで見せる愛らしさが、観客の心を捉えて離さない。