日本人の下着を変えた「ズロース」の正体と白木屋大火の真相!
ズロースと現代のパンティの違いは、単なる呼び名やカッティングの差にとどまらない。その根本的な差異は「股の構造」と「着用の目的」にあった。初期のズロースは、股ぐりが縫い合わされていない「股割れズロース」が主流だった。和装の女性たちが裾をまくらずとも用を足せるよう設計されたこの下着は、保温や肌の保護を主目的にしており、現代のようにデリケートゾーンに密着させる構造にはなっていなかった。
昭和に入ると、より衛生的な「股閉じズロース」が登場する。しかし、伸縮性のない平織り木綿で作られていたため、布地がもたつかないよう太ももにゆったりとしたギャザーを寄せた提灯のようなシルエットが一般的だった。これが「カボチャパンツ」とも呼ばれる所以である。
戦後、ナイロンやポリウレタンといった化学繊維が登場し、伸縮性とフィット感が飛躍的に向上したことで、下着は「体を覆う袋」から「体型に沿うセカンドスキン」へと変貌を遂げた。ズロースは次第に丈を縮め、股上が浅くなり、やがてカラフルなパンティへと主役の座を明け渡していくことになる。