日本生命の創業者は誰か?弘世助三郎の知られざる歴史と巨大生保の真実
弘世助三郎の構想を実現へと導いたのが、初代社長を務めた片岡直温(かたおか なおはる)と、関西屈指の財閥である鴻池家(こうのいけけ)の支援でした。
片岡直温は土佐(高知県)出身で、滋賀県庁の官吏などを経て実業界に転身した極めて優秀な行政官・経営者でした。助三郎に見込まれて経営実務のトップに就任した片岡は、保険計理やリスク管理を徹底した合理的な近代経営を導入します。片岡の卓越した舵取りによって、設立初期の不安定な経営基盤は瞬く間に盤石なものへと成長していきました。
また、巨額の資金力を提供して創業を支えたのが、大阪の豪商・鴻池善右衛門をはじめとする鴻池家でした。日本生命の発足時、鴻池家が筆頭株主として名を連ね、信用力を担保したことで、世間の生命保険に対する警戒感は払拭されます。弘世助三郎の着想、片岡直温の経営手腕、そして鴻池家の資本力。この「三位一体の結束」こそが、日本生命の礎を築いた決定打でした。