日本の医療は本当に世界一か?最新独自データが明かす順位の真相
国際比較において、日本の病床数は人口千人あたり約12床と、経済協力開発機構(OECD)加盟国平均の約3倍に達し、圧倒的な首位を走り続けている。だが、この数字を「医療の充実」と短絡的に受け止めるのは早計だ。病床の多さに対して、人口あたりの医師数や看護師数は主要先進国平均を下回る水準にとどまる。
つまり、薄く広く人員を配置せざるを得ない構造が、慢性的な現場の過密労働を生み出している。厚生労働省が推進する医師の働き方改革も、地域医療の現場では医師不足や診療科の偏在という壁に直面している。地方の救急搬送困難事案の増加や特定診療科の閉鎖は、もはや日常のニュースとなった。「ベッドはあっても診る医師がいない」という皮肉な事態が、地方から都市部へとじわじわと広がりつつある。