時給1500円はいつ実現?手取りと企業経営を揺るがす新常識
時給の大幅な引き上げは、日本経済にどのような未来をもたらすのか。労働経済学の観点からは、賃上げがもたらす「生産性の向上効果」と「コスト転嫁の弊害」という二面性が指摘される。
労働単価が上がれば、企業は生き残りをかけて業務の自動化や効率化投資を急ぐようになり、産業全体の体質強化につながる可能性がある。一方で、十分な付加価値を生み出せないまま賃金だけが膨らめば、企業は販売価格への上乗せに頼らざるを得ず、悪性のインフレーションを加速させるリスクを孕む。賃金の上昇率が物価の伸びを上回り、実質賃金の持続的なプラス成長を維持できるかどうかが、成長か衰退かを分ける分岐点となる。