ソンブーン直伝、極上プーパッポンカリーを自宅で完全再現する技
この料理の歴史を語る上で、1969年創業の老舗「ソンブーン・シーフード」の存在を外すことはできない。かつてはシンプルなカレー粉炒めに過ぎなかった海鮮料理に、溶き卵とエバミルク(無糖練乳)、チリインオイル(ナムプリックパオ)を融合させたのは同店の創業者だった。
中華料理の強火炒め技術とタイ古来の調味法が見事に結実した瞬間である。蟹の殻から溢れ出る濃厚なエキスを、ふんわりとした卵のスクランブルが余すところなく包み込む。この画期的な発想は瞬く間にバンコク全土へと広がり、いまや国の食文化を代表するアイコンへと登り詰めた。