土の中で数年…セミの幼虫が秘める驚愕の生態と羽化の感動ドラマ
長い地下生活を終えた幼虫は、梅雨が明ける頃の夕暮れどき、満を持して地表へと這い出てくる。ここから始まるのが、昆虫界で最もドラマチックとされる羽化のステップだ。
日没直後、木幹や葉の裏にしっかりと爪を立てた幼虫の背中が割れ始める。ゆっくりと体をのけぞらせて頭部を抜き出し、体を反転させて殻を掴む。そして、くしゃくしゃにたたまれていた羽に体液を送り込み、透明で美しい姿へと膨らませていく。この観察に成功するコツは、夕方18時半から20時頃にかけて、樹木の幹の低い位置や草むらを懐中電灯でそっと探すことだ。強い光や振動を与えずに静かに見守るのがマナーである。