わずか3万分の1の奇跡!オスの三毛猫が高額取引される衝撃の理由

わずか3万分の1の奇跡!オスの三毛猫が高額取引される衝撃の理由

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なぜ三毛猫のオスはこれほどまでに稀少なのか。その謎を解く鍵は、動物遺伝学における性染色体と被毛遺伝子の関係にある。

猫の毛色を決定づける遺伝子のうち、黒を生み出す遺伝子とオレンジ(茶)を発現させる遺伝子(O遺伝子)は、性別を決めるX染色体上にのみ存在する。白の毛色は性別に関係ない常染色体(S遺伝子)が司るため、三毛猫が成立するには「黒」と「オレンジ」を同時に併せ持たなければならない。しかし、1本のX染色体には黒かオレンジのどちらか一方しか乗らないのだ。

メスは「XX」という2本のX染色体を持つ。両方の染色体にそれぞれ異なる毛色遺伝子が乗れば、容易に黒とオレンジが共存できる。受精卵の発生初期において、細胞ごとにどちらか一方のX染色体の働きがランダムに停止する「X染色体不活性化」が起こるからだ。この現象を解明する礎を築いたカナダの細胞遺伝学者マレー・バーが発見した「バー小体」の存在は、まさに三毛猫のまだら模様の正体そのものである。

対して、通常のオスは「XY」の組み合わせだ。X染色体を1本しか持たないため、黒かオレンジのどちらか単色しか発現できず、白と組み合わせても二毛(ハチワレなど)にしかならない。オスの三毛猫が誕生するためには、本来「XY」であるはずの性染色体が異常を起こし、「XXY」となるクラインフェルター症候群を発症しているか、受精卵が融合した遺伝子モザイク(キメラ)という極めて特殊な現象が起きなければならない。この受胎確率こそが、およそ3万分の1と算出される根拠である。

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中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。