憲法第19条が明かす心の自由|思想・良心を守る法理と最新判例
「何を考えるか」の保障と表裏一体をなすのが、「何を考えないか」「何を表明しないか」という沈黙の自由だ。憲法第19条は、自己の思想や信条を外部に強制的に開示させられない権利を明確に包摂している。
自分の意思に反して特定の意見の表明や謝罪を強制されることは、内面の自由に対する著しい侵害となる。個人が自らの人生のあり方や意思決定を自律的に行う「自己決定権」の根底には、誰にも内面を覗かれず、強制されない自由が不可欠である。データ収集が高度化する中、何を秘密にし、何を語らないかという権利の防衛線は、かつてないほど切実な課題となっている。