伊東豊雄の傑作・瞑想の森市営斎場!死生観を覆す極上建築の全貌
この比類なき空間を構想したのは、世界最高峰の建築賞であるプリツカー賞にも輝いた巨匠・伊東豊雄だ。伊東豊雄建築設計事務所がコンペティションで提示したのは、周囲の山並みや森と滑らかに連続する、波打つような天井を持つ建築だった。
従来の火葬場といえば、どこか無機質で威圧的な箱型建築が主流だった。伊東はその既成概念を根本から疑った。死者を送る場所こそ、光と風が通り抜け、生命の環を感じられる場所であるべきではないか。そうした哲学から生まれた屋根は、地面からふわりと持ち上がった布のようにも、天へと昇る煙の軌跡のようにも見える。作為的な装飾を極限まで削ぎ落とし、流れるような曲面そのものが祈りの装置として機能している。