84画の「たいと」に迫る!画数が多い漢字の深遠な魅力を徹底解剖
近年、中華料理の普及とともに日本でも一躍有名になったのが、57画(異体字では56画)を持つ「𱁬」(ビャン)という文字だ。中国陝西省の名物料理「ビャンビャン麺」の名称に使われるこの漢字は、穴、言、糸、長、馬、月、リ、心、辶など、膨大な構成要素がこれでもかと詰め込まれている。
なぜこれほど複雑な字が生まれたのか。そこには口伝の覚え歌が存在し、庶民が文字を記憶するための娯楽要素や、麺屋の商売上のアイキャッチ(看板効果)として意図的に創作された経緯がある。洗練された常用漢字とは対極にある、庶民の逞しいエネルギーが生み出した珍字と言えるだろう。