カジサックが描く未来図、梶原雄太が仕掛けるエンタメ界の地殻変動
2000年代初頭、若者カルチャーのど真ん中に君臨したのが伝説的バラエティ番組『はねるのトびら』だった。フジテレビが総力を挙げたこの番組で、キングコングのボケとしてスタジオを縦横無尽に駆け回っていた若き日の梶原雄太。彼の見せる並外れた身体能力と天性の瞬発力は、毎週多くのお茶の間を釘付けにした。
だが、急激に膨らむ知名度と過密なスケジュール、そして「毎週絶対に笑わせなければならない」という重圧は、若き表現者の心を容赦なくすり減らしていく。活動休止という苦い挫折を味わいながらも、彼はこの過酷な現場で「大衆の心を一瞬で掴む間合い」と「カメラの向こう側にいる観客への誠実さ」を骨の髄まで叩き込まれたのだ。