最高値更新が止まらない。2026年、金価格が指し示す世界経済の変容と「有事の金」の真実
今回の金相場の上昇は、単一のニュース材料によるものではない。複数の地政学的リスク、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策の転換、そして世界的な構造的インフレが同時に重なった「完璧な嵐(パーフェクト・ストーム)」が背景にある。
とりわけ中東情勢の長期化とユーラシア大陸における安全保障環境の緊迫化は、市場の恐怖指数を押し上げ続けている。国債や法定通貨への絶対的な信頼が揺らぐ局面において、無国籍の安全資産である金への避難回帰は歴史の法則と言ってもいい。かつてのような一時的なスクランブル買いにとどまらず、ポートフォリオの恒久的なコモディティ組み入れが進んでいる点が、2026年相場の大きな特徴だ。