津波で流された生後4ヶ月の命、暗闇の泥海から起きた奇跡の生還劇
現場で生存者の捜索に当たっていた自衛隊災害派遣部隊の隊員たちは、過酷を極める環境下での任務を強いられていた。見渡す限りの泥海と倒壊した家屋。赤ん坊は体力を消耗しきっており、泣き声を上げることすらできない。視覚と聴覚だけに頼る捜索が困難を極めるなか、隊員たちは泥にまみれ、手作業で木材を一枚ずつ取り除いていった。
発見後、直ちに連携を取ったのが日本赤十字社の医療チームだ。重度の低体温症に陥っていた乳児に対し、毛布を用いた適切な保温と迅速なバイタルチェックが施された。医療従事者たちの迅速な初期対応と、隊員たちの諦めない執念が連鎖した結果、失われかけた命の灯火は見事に繋ぎ止められた。