奇跡の島ボルネオで何が起きているのか?オランウータン保護最前線
この島が持つ独特の生物相を語る上で欠かせない歴史的人物、それが19世紀の偉大な博物学者アルフレッド・ウォーレスだ。彼はチャールズ・ダーウィンと並んで進化論を着想した人物であり、数年間にわたる東南アジアでの探検を通じて、生物の分布に画期的な境界線が存在することを発見した。
後世にウォーレス線と呼ばれるようになったこの境界線は、アジア由来の生物相とオーストラリア由来の生物相を分ける深海溝の上に引かれている。ボルネオ島はその北西側に位置し、アジア系の哺乳類や多彩な昆虫類が独自に進化を遂げた生物多様性の宝庫となった。ウォーレスがかつてノートに書き留めた熱帯雨林の驚異は、1世紀以上の時を経た今もなお、訪れる者を圧倒し続けている。